最終節
優勝者コメント
大会模様
レポート
1月22日はMCWWプロアマ秋合戦最終節が開催されました。総参加選手57名の戦いがついに決着する大舞台。1回戦から4回戦まで完全成績順による真剣な戦いが繰り広げられました。
暫定首位はWW道場でも活躍中の加藤博士さん、2位は同じく道場の上位を走る佐藤智一さん、続いて滋賀から熱意をもって参加の高濃祥平さん、努力家でめきめきと上達している池上政名さんが開始時の首位卓に座りました。
2番卓にも虎視眈々と上位を伺うRVGさん、大屋克己さん、駒井康夫さん、白石卓嗣プロが続き、波乱の展開が予想されました。過去には0ポイント付近から一気に最終節だけで優勝を決めた押谷勇輝さんがおり、中団からでも彗星のごとく現れる選手もいます。そんな胸高まる期待の中、MCWWプロアマ秋合戦の試合がスタートいたしました。
1回戦はお互いを牽制しあうようなジャブが続きます。ところがその均衡を破るべく仕掛けたのが加藤博士さん。
ポン ポン
親番で白と中を仕掛けてすぐ発を引き込み、驚異の大三元確定の2ー5ソウ待ち!ツモれば16000オールの大加点です。
国士狙いの際も第一打に東のトイツをほぐすトリッキーな打ち筋の加藤博士さん。ホンイツ手としても打点十分で誰も太刀打ちできずに後はツモを待つのみかと思われましたが、ここは佐藤さんが3ソウ切りで真っ向勝負!
この捨て身の攻めがずばりはまり、加藤さんの二万を撃ち取り役満を阻止。これで暫定首位の加藤博士さんを三者が完封し、ラスに落とす事に成功しました。
【2回戦】
加藤博士さんが2番卓へ落ちると、決勝卓にあがってきたのがMCWWプロアマの猛者、大屋克己さん。前期は板川プロと最後まで優勝を争い惜しくも準優勝の結果となりました。
決勝のメンバーはとにかく勢いが違うもの。大屋さんを除く3者に早いリーチがかかります。すると、大屋さんから運営にルールの質問が飛んできました。『4人リーチは流局ですか?』
MCWWは途中流局ルールは採用していません。なので、四人リーチでも続行です。それを聞いた大屋さんはリーチをかけずにバチリと勝負しました。
実はこの時の大屋さんは国士無双テンパイ。加藤さんの大三元に続き、またも役満のチャンスが巡りましたが、ここも早くの横移動で惜しくもアガリはなりませんでした。
技ありを決めたのが高濃さん。
ドラ
他の数牌を見切って字牌を頭と決めた高濃さん。上家の佐藤さんが南を切った直後に(6)ピンを引き入れて南単騎リーチ!さすがにこれは止まらず佐藤さんが捕まります。
高濃さんがトップを走る中、しかし後半で勢いを盛り返したのが池上さん。佐藤さんから親の現物待ちの3900をあがると、ピンフテンパイがことごとく決まり、あっという間にトップ目へ。これで、先程トップだった高濃さんを3着に落とし、ついに池上さんが上位に並びました。
【3回戦】
これまでリーグ戦を牽引してきた加藤博士さんがギリギリの2着で再浮上。更に上位争いは激化の方向に向かいます。
開幕は加藤さんの意志ある2000オール!
ポン
ツモ
ここからいつものリズムで駆け上がるような麻雀が続き、43900点まで到達します。最終戦を控えて、高濃さん、池上さんとの差を確実に縮める意志を感じました。
しかし、試合巧者はここにもいました。東場に我慢した大屋さんがじりじりと追い上げトップの加藤さんに迫ります。南2局は好手をもらった高濃さんでしたが、加藤さんがきった4ピンで大屋さんがロン。
早いこの手をダマに構えられる打ち手は何人いましょうか。ここは確実な局流し。結果、オーラスには2位の加藤さんとは6100点差で大屋さんがトップ目となります。加藤さんは最後はメンホンを張るもアガリに届かず。しかし、ここで池上さんを沈めて優勝の望みをかけて、最終戦に挑みました。
【最終戦】
首位は高濃祥平さんで240Pですが、4位の池上政名さんまで40Pに満たない僅差となりました。泣いても笑ってもこれがラストイニング。四者の対局にも力がこもります。
開局の親は池上さんから、高濃さん、加藤さん、大屋さんと続きます。池上さんがまずはジャブとばかりに2000点で一本場を積むと、次の局の中盤で親番でドラの8ピンをカンしました。
受けた加藤博士さん。カンドラ狙いで579ピンのリャンカンから真っ向リーチをかけると、これがまさかの18000の打ち込みとなりました。
アンカン
ロン
続く2本場も、親の池上さんがすぐの東ポン、南をアンカンで怒濤の4000オール。更に3本場も序盤でドラの六万をカン!まさに池田ハリケーンという展開が巻き起こりました。
それでも場は東1局、なんとしてもカウンターをかけたい加藤さんは、四暗刻イーシャンテンでドラ5ソウを勝負。
ドラ ロン
しかし、これがソーズで迫っていた高濃さんに12000の振り込みとなり、加藤さんは厳しい状況に陥りました。
秋合戦の東場を終えた際の点数は以下となりました。
池上さん63600、高濃さん37200、大屋さん26900、加藤さん▲7700
状況は池上さんが圧倒的リードながら、まだ戦いは終わってはいません。麻雀大会は最後まで諦めない者が勝つ。それをここから証明する三者がいましたよ。
東3局はここからカウンターをかけたい加藤さんが気合いの3000、6000!
ポン
ドラ ツモ
南2局は加藤さんが大屋さんのアガリ牌を頭ハネします。南3局、ここまで勢いをつけて迎えた加藤さんの最後の親番でしたが、早い段階で高濃さんと大屋さんのリーチに阻まれてしまいます。しかも、ツモった高濃さんのアガリが超弩級の改心の一撃!
ツモ ドラ
4000、8000でついに池上さんのトータルをひっくり返す事に成功しました。
迎えた大屋さんのオーラスの親番。2000オールを決めた後、まさかの8000オールを決めれば逆転優勝のところまで来ましたが、あと2牌とどかず。
MCWWプロアマ秋合戦の優勝は高濃祥平さんに決まりました!本当におめでとうございました。
総評として、プロアマバトルとWW道場を開催して2年の間にご参加の皆様が益々強くなりましたね。今期のプロ一位は10位の酒井佑介プロと本当にたじたじの結果だと頭が下がりました。
優勝した高濃祥平さん、本当におめでとうございました。
最後まで強い攻めを見せた池上さん、最後まで諦めずに健闘した大屋克己さん、加藤博士さん、佐藤智一さん、素晴らしい試合をありがとうございました。
今期にご参加いただいた57名のみなさま大変お疲れ様でした。2017年も関西選手の活躍を応援すると共に、プロアマバトルを継続して開催いたします。4月からもふるってご参加下さい!
2017年1月31日
執筆者:近野理智男
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