成績
進出者
- ディフェンディング:小西隆之さん
- BIG1 CUP:板川和俊プロ
- 第3回 闘牌帝王杯:ちゃんぷぅさん
- プロアマ春合戦:まもさん
- 夏杯:高橋末冶さん
- 前期 WW KING:坂井準司プロ
- プレミアムバトル:吉田雄二さん
- 第6回全国麻雀選手権:末永茂雄さん
- 2018アマチュア最強位:野間一列さん
- プロアマ秋合戦:山本聡プロ
- 後期 WW KING:齊藤陽介プロ
- WW Wars:アマポーラさん
- WW Wars:猪鼻拓哉さん
- 大阪道場:下田俊行さん
- 京都道場:カイさん
- 冬杯:ふぢこさん
ルール&システム
四人打ちスタンダードルール
50分打ち切り(5分前コールあり)
全6回戦のトーナメント形式
ベスト16で2回戦
ベスト8で2回戦
ベスト4で2回戦
行います。
2回戦ごとに成績をリセットします。
ベスト16
レポート
決勝には1卓からまもさん、末永茂雄さん、2卓からアマポーラさん、山本聡プロが進出しました!
1回戦起家はアマポーラさん、山本聡プロ、まもさん、末永茂雄さん。ここからは時間無制限の2回戦。この4名の中でどのような牌のストーリーが形作られるのかわくわくしました。
東1局から3局まではまもさんと末永さんのジャブの応酬で場が進みます。東4局は親番の末永さんの1発が決まりますが、次局は牽制をしあい、全員ノーテンで南場に突入しました!
一発ツモ ドラ
末永さん44700、まもさん30000、山本プロ23300、アマポーラさん21600。アマポーラさんは好配牌ながらあまり手が進まず、山本プロのリーチもまもさんのペン三万にあっさり流されてしまいます。
南2局は山本プロが親番。まずは先手は四万と4ソウのくっつきを待っていたアマポーラさんがリーチ!
ドラ
これをすぐに山本プロがチー!一気通貫のみで巧みにかわします!
南1局1本場、攻撃の手を緩めないアマポーラさんに引き続きチャンス手が訪れます。役牌を2フーロしての選択、
ポン ポン
ドラ
中もドラも場に出る牌ではありませんが、アマポーラさんは場に1枚出ている中待ちを選択します。しかし、これがすぐの裏目に出てしまうのはタラレバでしょう。
南3局の親番は2着目のまもさん。山本プロから9巡目のリーチが入るも、粘り強く押します。更に諦めないアマポーラさんにもチャンス手!
ドラ
2巡目に5ピンを切っている上、山本プロにも通る待ちはカンチャンでも強く感じました。終盤手詰まりした感じのまもさんが少考すると、2ピンが出てアマポーラさんのロンとなりました。
オーラスの親は40000点超えの末永さんでドラが中。山本プロが22700点のラスで、アマポーラさんとまもさんは1200点差で2着争いとなりました。
まずは山本プロが2巡目に7ピンをポン。ソーズに走るアマポーラさんから2ピンをチーします。
これに対抗してアマポーラさんもソーズを2フーロ
山本プロ
チー ポン
アマポーラさん
チー チー
末永さんは字牌だけは打たないと七対子ドラドラの一向聴。トップ目からでも聴牌を粘るのが末永さんの雀流だと感じました。
更に油断なく牌をうち回したのはアマポーラさん。
チンイツ聴牌でも山本プロのホンイツが役牌なら打ち込めばラス。ここは南単騎を選択します。更にすぐに6ソウを引いてアマポーラさんを誘惑に駆り立てますが、9ソウを切って一徹しました。
迎えた末永さんはアマポーラさんには満貫は打てないが、山本プロならピンズはハネ満はないと七対子のシャンテンを維持して2ピンを切り飛ばします。
これがロンで手を開くと目を見開くような中暗刻のハネ満!
ポン
ドラ ロン
一撃でトップをものにした山本聡プロの粘り越しに、観客が大きく沸く結果となりましたよ!
いよいよ優勝者が決定する最終戦は、ラス親が自動的に1回戦トップの山本プロになりました。この展開がどう影響するか、筆者はこのアヤを強く感じました。
2回戦は起家からアマポーラさん、まもさん、末永茂雄さん、山本聡プロ。
1回戦は自己主張できなかったまもさんでしたが、2回戦は魅せます。まずは三色リーチ!
ドラ ロン
まずは安めながら末永さんからロン。迎えた親番の5巡目、
ドラ
受け目をMAXに捉えるなら8切りですが、まもさんはここは一気通貫・三色同順、両天秤の一万切り!2600オールより6000オールを狙います!その狙い通りにリーチ後に九万をツモ!
ツモ ドラ
更に2本場もW東ポンからの三色で安めをアマポーラさんから打ち取ります!
ポン
ドラ
まもさんがラス→トップの優勝条件を目指す中、アマポーラさんも優勝への邁進は止めません!12巡目のドラドラフリテンリーチ!
ドラ
追いついたまもさん!
ドラ
ドラドラながら受けが苦しい。どちらも薄い待ちで枚数は互角かと思いましたが、あっけなくツモったのがアマポーラさん!このフリテンリーチには感じるものがあったのでしょう!
ツモ ドラ
続く東3局親末永さん。アマポーラさんは7巡目も激しく攻めます。
ドラ
リーチに大人しくおりる選手ばかりならいいのですが、ウィナーズはやはりおりずに親の末永さんが追いついてリーチ!
ドラ
末永さんは一盃口に愛されています。アマポーラさんから五万をロンで12000のアガリとなりました。1本場も他家の仕掛けをかわして1500をアガリ切ります。
しかし、手を緩める事なく前に出続けるアマポーラさんが8巡目リーチで2000-4000をツモ!
ドラ ツモ
東4局の親番は山本聡プロ。ここまで苦しい展開で手も入らない山本聡プロですが、薄い4ソウを終盤にぎりぎり引き入れて15巡目にリーチ!
ドラ
末永さんは1ピンを3枚河に捨てて受け気味に打っています。アマポーラさんが手詰まりになって迎えた海底ツモで少考します。
山本プロに打ち込む事はありませんが、気になるのは他家の動向。アマポーラさんは意を決して(2)ピンを切りました。これがまさかの末永さんに河底ロン!
ドラ
末永さんの強さは粘り強くテンパイに持ち込む打ち回しにあり!これで末永さんに展開が一気に有利に傾く事になりました!
ウィナーズカップ決勝最終戦の南1局は失点と得点を激しく繰り返す親のアマポーラさんが山本プロから5800を獲得。しかし、1本場は末永さんの一気通貫に、吸い込まれるようにまもさんが打ち込みます。 これで着順でも末永さんがトップに立ちました。
南2局は山本プロがまもさんの親番を1300で流し、末永さん46700、まもさん42500、アマポーラさん17700、山本プロ13100点という末永さん有利の展開になりました。
南3局、ここで親の末永さんの手順に注目です。2段目の後半で絶好のツモでこの牌姿になります。
ツモ
大半の選手は最終好形に取る事を考えて4ピンまたは8ピンを切るのではないでしょうか?しかし、末永さんの選択は一気通貫を確定する打1ソウ。
テンパイチャンスは3~9ピンの7種だが、3・9ピン引きが単騎待ちになる。逆に4または8ピン切りは147ソウ、3467ピン、5689ピンで2種はカンチャンになるが、一気通貫が確定する牌は少ない。更に嬉しいのは3・6・9ピンはチーテンが取れること。
3段目に捨て牌がおりるや否や、すぐの6ピンをチー!親を落とさないこの見切りが、これまでの末永さんの安定成績の基本となっていると感じました。山本プロは高打点のリーチをかけるも、巡目が浅くて届かず、
南3局1本場、この末永さんの粘りが、アマポーラさんを更なる悲劇へ引きずりこみます。アマポーラさんの早い三色のリーチが、末永さんの一盃口に1発でつかまります。
ドラ
ついに迎えたオーラスのラス親は山本聡プロ。しかしあとバンテージはすでに50000点以上になっています。山本プロと末永さんの差はほぼ着順となっていますので、流石に三選手には絶望感が漂いました。
しかし、最後まで諦めないウィナーズたち。山本プロは悪手ながら、綺麗にまとめて仕掛けて形テンのみのシャンテンまで辿りつきます。3段目に入ってアマポーラさんのリーチ!
これは全く条件なしのテンパイでしたが、目的は末永さんをおろして役満直撃条件に戻す為でした。少し不気味で最後の最後に通った七万を、末永さんが合わせてしまいます。これに救われた山本プロがチーテンでテンパイ。これがなければノーテンで試合は終了していました!
南4局4本場は山本プロがリーチ!末永さんが七対子で押して二人テンパイ。南4局5本場は、山本プロが2枚切れの4-7ピンより、カン七万を残して、これをツモの2000は2500オール!
ドラ ツモ
この精度には松岡社長も唸りましたよ!それでも末永さんの有利はまだまだ揺ぎませんでした!
ウィナーズカップ決勝最終戦の南4局6本場。山本プロが巧みな粘りを見せますが、まだ末永さんの有利は覆ません。末永さんが早くに発をポンしたタイミングで山本プロの手牌、
ドラ
これをすぐに7ソウをポン!
失敗すれば、ドラも役もない仕掛けになりそうでしたが、ここから山本プロの引き込み方が凄い展開を生み出します!
まずはすぐの3ピン引き!そして更に引いた7ソウをカンすると、新ドラは(3)ピンに!更に9ピンを引きこんでテンパイ!
最後はお決まりのようなツモ!
カン
ドラ ツモ
6000は6600オールで一気に真横につけました。まだこれでも末永さんが上の7本場!山本プロは順調にピンズの混一色に仕上げます!末永さんも尾に火がついた今は立ち止まっていられません!テンパイで山本プロに(3)ピンと東を勝負!
ロン
これが決定打となり、山本聡プロの奇跡の大逆転優勝となりました!
山本プロはどの試合も一切の楽勝はなく、危機的状況でした。ただ、他の選手より一枚も二枚も上手だったのが、どの状況でも最後まで慌てずに逆転に機会を堪えた事でした!
優勝おめでとうございます!最後まで素晴らしい対局をありがとうございます!
ウィナーズカップ終了後は松岡社長とご一緒に懇親会も楽しい!2019年のMCWWイベントも4月よりどんどん開催いたします!
山本プロに続けるような明日のウィナーズを目指して、2019年もどんどんと麻雀イベントにご挑戦ください!
2019年4月20日
執筆者:近野理智男プロ